拉致被害者家族が米国連大使と面会 「元気なうちに」解決へ協力要請

編集委員・北野隆一
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 北朝鮮による拉致被害者家族が18日、来日中のトーマスグリーンフィールド米国連大使と首相官邸で会い、拉致問題解決への協力を求めた。大使は「米国はご家族や日本とともにある。北朝鮮によりバラバラになった家族が再会できるよう、解決に向けて努力したい」と応じた。

 大使は、拉致問題に関するオンラインの国連シンポジウムに参加してきたが、家族と直接面会するのは初めて。

 拉致被害者・横田めぐみさんの弟で拉致被害者家族会の横田拓也代表は、国連安全保障理事会で北朝鮮制裁の状況を監視する「専門家パネル」の延長がロシアの拒否権で否決されたことに触れ、「北朝鮮の暴挙を野放しにしようとしている。結束して対抗策を講じる必要がある」と訴えた。

 母の早紀江さん(88)は「もう88歳になってしまったので、元気なうちに何とか一目会いたいと思っています」と語った。めぐみさんを思って早紀江さんが詠んだ短歌を書家の石飛博光さんが揮毫(きごう)した冊子「響」を大使に贈り、「私の気持ちはこの1冊に込められています」と語った。(編集委員・北野隆一

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