輪島塗、能登牛、焼酎 壊滅的被害から再起へ、推し続けるファンの力

有料記事能登半島地震

椎木慎太郎 小崎瑶太 安田琢典
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 能登半島地震から1日で4カ月。最大震度7の揺れは、歴史や風土が育んだ生業(なりわい)を深く傷つけた。それでも寄せられるファンの期待が、被災した人たちに前を向く力を与えている。

 終わったな――。輪島塗を家業とし、200年以上続く「田谷(たや)漆器店」10代目で代表取締役の田谷昂大(たかひろ)さん(32)に、そんな思いがよぎった。

 1月1日夕、輪島朝市(石川県輪島市河井町)が燃えていた。完成間近だった自分のギャラリーも炎にのまれた。

 その日のうちに、電話が鳴った。取引先の九州のすし屋の大将だった。「いますぐ義援金を送りたい、口座を教えろ」という。断ると激怒された。「お前。人の優しさとか、素直に受け取れねえとだめだぞ」

 助けを求めてもいいんだろう…

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能登半島地震

能登半島地震

1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る]