時代を先取りしたリーダーシップ 長谷部誠、生粋の主将ではなくとも

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中川文如
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 サッカー日本代表の主将を長らく務めた長谷部誠(40)=独1部、アイントラハト・フランクフルト=が17日、今季限りでの現役引退を発表した。会見はドイツ語で行われ、クラブの公式Xなどで様子が伝えられた。長谷部は「残りのシーズンに集中するため、きょう発表することにした。長年にわたって経験し、達成できたことを誇りを持って振り返ることができる。引退後を想像すると少し不思議な気持ちだが、決断に後悔はない。ドイツでコーチライセンスの取得をしたい」などと語った。

キャプテン長谷部という生き方

 精密な技術を備えていたわけでも、飛び抜けたフィジカルを誇ったわけでもない。それでも長谷部誠がいなければ、2010年代のサッカー日本代表はあり得なかった。

 10、14、18年と3度のワールドカップ(W杯)で主将を任され、2度の16強進出に大きく貢献した。だが、元々は自分のプレーをひたすらに追求したいタイプ。いわゆる根っからのリーダーではない。

意識したのは「究極の…」

 10年W杯の開幕直前、不振…

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    中川文如
    (朝日新聞スポーツ部次長)
    2024年4月18日7時38分 投稿
    【視点】

    筆者です。2010年と2014年のW杯を中心に、取材させていただきました。長谷部誠選手、本当に、お疲れさまでした。日本サッカー史をW杯初出場の「前」と「後」でとらえた時、日本代表への貢献度という意味では、「後」の時代で最も存在感の大きな選手

    …続きを読む