鶴岡市が美食都市アワード受賞 食文化継承や料理人の活躍を評価

清水康志
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 地域独自の文化や食の魅力を生かし、先進的な取り組みをしている都市を表彰する「美食都市アワード」を、山形県鶴岡市など全国5都市が受賞した。関係者は、観光振興や食文化の継承につながればと期待している。

 同賞は、ガストロノミー(美食術・食文化)を活用したまちづくりなどを考える「美食都市研究会」(会長=橋爪紳也・大阪公立大特別教授)と雑誌「料理王国」が共同で創設した。

 審査委員会(5人)は同研究会の橋爪会長が委員長を務め、委員が推薦した51都市の中から10都市を対象に審査。地域特有の食に意欲的なシェフやレストランの存在、生産者や特産品、自治体の取り組みなどを重点項目として評価した。その結果、第1回の受賞都市として、鶴岡市、北海道帯広市、金沢市、京都府京丹後市長崎県雲仙市の5都市を発表した。

 賞の対象は人口10万~20万人ほどの地方都市で、人口100万人以上の大都市は原則対象外。

 鶴岡市については、出羽三山の豊かな自然や在来作物、精進料理などからなる食文化が継承されていることや、地元の料理人らが産官学を巻き込んで活動していること、2014年に日本初のユネスコ食文化創造都市に認定されたことなどを評価したという。

 市役所で3月にあった受賞会見で、皆川治市長は「今年はユネスコ食文化創造都市認定10周年の節目の年。地域一丸となって取り組みを進め、美食都市の魅力を発信したい」などと語った。

 会見に同席した市内のイタリア料理店「アル・ケッチァーノ」の奥田政行オーナーシェフは「庄内、鶴岡をガストロノミーの先進地にして、観光客を増やしたい」と話した。

 同賞は次回から公募式で選定し、美食都市のネットワーク作りを進める予定という。清水康志

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