弱者救済の賀川豊彦の顕彰活動へ 徳島のNPOと四国ろうきんが連携

武田肇
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 徳島ゆかりの社会運動家、賀川豊彦(1888~1960)の顕彰活動に取り組むNPO「賀川豊彦記念・鳴門友愛会」と四国労働金庫(四国ろうきん、高松市)が1日、包括的連携協定を締結した。社会的弱者の救済のために尽力した賀川の「友愛・互助・平和」の精神を継承する共同活動に取り組むという。

 4歳から16歳まで徳島県で暮らした賀川は、明治の終わりから大正、昭和にかけて、労働運動や農民運動、生活協同組合運動に奔走。自伝小説「死線を越えて」は大ベストセラーになった。

 労働者の金融機関である「ろうきん」の源流は、賀川の労働運動の中から生まれてきたとして、業績を一緒に広めることにした。手始めに開館22年を迎えた鳴門市大麻町の賀川豊彦記念館で新入職員が研修する。

 四国ろうきんの杉本宗之理事長は「これを機に、労働者が共に助けあうことで地域社会を発展させるという、賀川が示した立ち位置を見つめ直したい」と話した。(武田肇)

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