別々の部屋に党幹部、首相が行き来 疑心暗鬼の自民、決められぬ処分

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西村圭史 鬼原民幸
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 自民党の裏金事件の処分をめぐる2日日中の混乱は、一体感が失われた政権党のちぐはぐさを浮き彫りにするようだった。処分案には党内のあちこちからすでに不満が噴出。処分の正式決定後の混乱も必至で、岸田文雄首相が望む早期の幕引きは難しそうだ。

 2日午後、衆院本会議を終えた首相が向かったのは、麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長、森山裕総務会長が待つ国会内の一室だった。約50分後、首相は、森山氏とともに同じフロアの別の部屋に向かった。そこにいたのは、渡海紀三朗政調会長や関口昌一党参院議員会長ら別の党幹部。出席者の一人はその後、「複数の原案が示されたが決まらなかった。幹事長たちが、あっちにいるんだから」とぼやいた。

 首相は20分ほどで部屋をあとにし、今度は一人きりで麻生、茂木両氏の部屋へ。15分後に首相官邸に戻ったが、直後に予定されていた外交日程への出席は遅れた。

「幹事長から紙をもらってない」と反発

 伏線は前日にあった…

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2024年4月2日23時2分 投稿
    【視点】

    連日の渾身のインサイド。いまの岸田氏は第一党の党首=日本では首相としての役割をほとんど果たせていないことを活写しています。これで近く国賓待遇で訪米しようというのですから恐ろしい話です。それでもあえて岸田内閣・自民党を支持する方々あるいは最大

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