モスクワ郊外のコンサート会場が武装グループに襲撃されて29日で1週間になる。米欧では、過激派組織「イスラム国」(IS)による犯行との見方が強まっているが、ロシア側はウクライナや米欧が背後にいるとの見解を維持。100人を超える犠牲者を出した大惨事の責任回避と、ウクライナ侵攻を正当化する材料にしたいとの思惑もにじむ。
ロシア緊急事態省は27日、死者が143人になったと発表した。連邦捜査委員会によると身元が確認できたのは84人で、他に行方不明者もいるとみられるという。現在も重体の患者がいることもあり、死者はさらに増える可能性がある。
事件については、ISが犯行声明を出し、襲撃時とされる映像を公開。米政府もISを批判し、ウクライナの関与を否定している。
「ISに大規模なテロ能力があるのか疑問」
これに対し、ロシア当局は2…
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