日銀3月会合「2%目標見通せる」多数 急速な利上げは慎重論が大勢

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土居新平
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 日本銀行は28日、約11年にわたる「異次元」の金融緩和策を転換した18、19日の金融政策決定会合の「主な意見」を公表した。春闘での高い賃上げ率などを根拠に、2%の物価上昇目標の実現が「見通せる状況に至った」との見方が多数を占めた。ただ、日本経済は力強さを欠くとし、急速な利上げには慎重な声が相次いでいた。

 この会合で日銀は、異次元緩和の3本柱をすべてやめると決定。マイナス金利を解除して17年ぶりの利上げに踏み切り、長期金利を低く抑える枠組みや、上場投資信託(ETF)の買い入れもやめた。マイナス金利解除には、政策委員9人のうち中村豊明審議委員、野口旭審議委員が反対した。

 主な意見によると、予想を上回る春闘での賃上げ率や、企業からの聞き取りを理由に「賃金と物価の好循環の強まりが確認されてきた」とし、目標実現が見通せる状況になったとの意見が続出。金融政策転換への支持が相次いだ。

 ただ、「中小企業の価格転嫁…

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