国連の「北朝鮮専門家パネル」が停止へ 関係を深めるロシアが拒否権

有料記事

ニューヨーク=遠田寛生
[PR]

 国連安全保障理事会は28日、北朝鮮に対する経済制裁の履行状況を監視し、安保理に報告書を提出してきた「専門家パネル」の任期延長を求める決議案を否決した。北朝鮮と関係を深める安保理常任理事国のロシアが拒否権を行使した。約14年続いたパネルの活動が止まることになり、北朝鮮の核開発や制裁逃れを牽制(けんせい)してきた国際社会の足並みの乱れを象徴する動きになった。

 パネルの任期は4月30日までで、延長には決議の採択の必要があった。安保理理事国15カ国のうち13カ国が、2025年4月30日までの1年間任期を延長する決議案に賛成したが、ロシアが反対票を投じ中国は棄権した。

 昨年は全会一致で任期の延長が決まったが、ウクライナに侵攻するロシアが北朝鮮との関係強化を進めており、ロシアの北朝鮮擁護の姿勢が際立った形だ。今年は一部の外交官から「ロシアの動きが読めない。反対する可能性がある」といった意見も出ていた。

 専門家パネルは09年に設立…

この記事は有料記事です。残り192文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら