「知らない、勝手に…」繰り返す世耕氏 裏金問題、不自然さ浮き彫り

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鬼原民幸
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参院政倫審

 参院で史上初めて開催された政治倫理審査会。安倍派の裏金作りをめぐり、自民党世耕弘成・前党参院幹事長は自身の関与などを全面的に否定した。だが、安倍派幹部で参院側の実力者である世耕氏の「強弁」は不自然さを浮き彫りにし、裏金事件の疑念を一層深める結果となった。

 世耕氏の不自然さが際立ったのが、違法性の認識をめぐる発言だ。

 2022年4月、当時会長の安倍晋三元首相の指示で還流廃止の方針が提案されたものの、同7月の安倍氏の死去後、還流が復活。安倍氏や安倍派幹部が政治資金収支報告書への不記載を認識していたかなど、その経緯が焦点となっている。

 世耕氏は、従来通り還流継続を求める議員の要望があることを受け、「(22年)8月5日に(幹部が)集まり、政治家個人が開くパーティー券を派閥が買う形で議員に返すアイデアが出て、反対しないと意見を述べた」と説明した。

 立憲民主党蓮舫氏は「なぜ…

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    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2024年3月14日20時48分 投稿
    【視点】

    「ウィンストン・チャーチルは、政治家に必要な資質として以下の言葉を残しています。政治家に必要な能力とは、明日、来週、来月、来年何が起こるかを予言すること、そして、そうならなかったときに理由を説明できることであると。変更を迫られたときは、また

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2024年3月14日20時56分 投稿
    【提案】

    安倍派の元幹部らは、会長の安倍氏が裏金をやめようと言ったけど、安倍氏が亡くなった後に続けることになったと口をそろえながら、その判断を誰がしたかを誰も説明できません。何がどこまで本当なのか全くわかりません。岸田総裁、この面々が、あなたが求める

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