妻のおなかの中にいる子どもは、生まれる前から右足がないとわかっていた。
東京都の男性(53)と妻は驚き、夫婦で話し合った。「せっかく生まれてくれる命」
両方の親の反対を押し切り、2007年4月、女の子が生まれた。
ほっとしたのもつかの間、医師から娘の病気を伝えられた。先天性の心臓病の中でも特に重いものだった。
「いつどうなってもおかしくない」。医師がそう言った娘は、ほとんど学校に行けず、病院と施設、自宅を行き来する日々の中で成長した。「自分のままで生きたい」と義足を拒み、車イスで。
妻の死、娘は発作を繰り返した
昨年3月、娘のケアを担っていた妻が、くも膜下出血で急死、その3日後、娘は大きなけいれん発作を起こした。
良くなったと思ったら、また発作。入退院を繰り返す娘のため、男性は仕事を辞め、つきっきりで看病した。
「今度発作を起こしたら難しい」。3カ月後に医師に告げられた。
妻を失ったばかりなのに、娘まで?
そんなある日、2人でテレビを見ていると、娘がCMに映る女性に釘付けになった。
何度も描き直した絵
「お父さん、この人可愛い…
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- 【視点】
この記事を読み、鉛筆画をずーーーっと見つめると何も言えなくなります。手紙はもちろん、絵でも想いが伝わるのだとあらためて思います。「想いをつづって」シリーズ、まだまだつづきます。
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