さいたま市、5高齢施設廃止へ 公設民営方式で運営

岩堀滋
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 さいたま市は、公設民営方式で運営する高齢者福祉施設のうち、デイサービスセンター4カ所と、介護老人保健施設などの複合施設「グリーンヒルうらわ」を廃止する方針を決め、市議会で先月明らかにした。

 市によると、来年3月末に、社会福祉法人が運営するデイサービスセンター4カ所と、市社会福祉事業団が運営する「グリーンヒルうらわ」のうち介護老人保健施設とデイサービスセンター、在宅介護支援センターを廃止する。

 さらに2030年3月末に、グリーンヒルうらわの軽費老人ホームケアハウス)を廃止する考えだ。

 市は、こうした方針を2月16日の市議会常任委員会で公表した。方針は昨年11月に市内部で決めたという。介護保険事業への民間参入が進んだことや、老朽化したグリーンヒルうらわの本格的な修繕に巨額の費用が必要だとみられることなどを理由に挙げている。

 市は、利用者が他施設に移れるよう支援するとしている。

 利用者からは白紙撤回を求める声も出ている。6年前にケアハウスへ入所した女性(82)は「民間より安く、人生の最後に落ち着いて住めると思って入ったのに、こんなことってありますか」。市の説明会に参加した女性(63)は、母(93)を長年グリーンヒルうらわに通わせており「白紙撤回を求める声ばかりだった」と話した。岩堀滋

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