取材は便利になったけど 「錦織ロス」企画ネタバレで考えた記者の力

有料記事多事奏論

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記者コラム 「多事奏論」 編集委員・稲垣康介

 約34年ぶりに日経平均株価が史上最高値を塗り替えた。スポーツ取材が長く、経済ネタは門外漢だけれど、バブル絶頂期に最高値を記録した日は即答できる。

 1989年12月29日。テニスの錦織圭松江市で産声を上げた日だからだ。

 最近の株価急騰を先導するのは、AI(人工知能)需要が高まる半導体銘柄らしい。音声認識をはじめ、AIの技術革新は仕事柄、恩恵を受けている。

 記者にとって苦痛な作業がインタビューや記者会見のメモ起こしだ。それが、文字起こしアプリの登場で解放された。国際オリンピック委員会バッハ会長の英語での記者会見の場合、肌感覚だと9割程度の精度でこなしてくれる。リアルタイムで。会見は欧州時間の夕方、朝刊の締め切り間際に開かれる頻度が高いから、英語が母国語ではない国の記者には救世主だ。課金アプリでも謹んで払う。

 デジタル化で取材・発信の利…

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