世界追う気概を抱く監督は誰? 岐路に立つJリーグの先行きを考える

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潮智史
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 32回目の開幕を迎える直前、Jリーグの野々村芳和チェアマンは選手育成を促す助成金制度の新設を進めていると明かした。

 高卒選手がJリーグを経由せず、そのまま欧州に渡る事例が相次いでいる。日本代表の活躍もあり、日本選手の価値が海外で高く認められていることの証しだが、各クラブでレベルの高い選手を育てるスピードを加速させなければ、リーグのレベルは下がりかねない。制度新設は危機感の表れだ。

 昨年、10カ月をかけたシーズン移行の議論は途中から、将来のリーグのあるべき姿を模索する場になった。

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サッカーを30年以上にわたって取材してきた潮智史記者が独自の視点でつづるコラムを連載でお届けしています

 10年後の目標として明確にされたのは、トップクラブの年間収益を200億円に増やす、代表選手の30%を国内組で占める、など。リーグ全体としてビジネスを拡大させることが必要だが、行き着いたのは、ピッチの上の質を上げなければリーグの価値も上がらないという当たり前のことだった。

 つまり、選手や指導者ら現場の覚悟が問われているのである。

 たとえば、16季ぶりにJ1…

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    中川文如
    (朝日新聞スポーツ部次長)
    2024年3月1日17時45分 投稿
    【視点】

    「公式戦よりも(練習の)紅白戦を厳しいものにする。日常の練習の質、強度、速さを日本一にする」。東京ヴェルディの城福監督のそんな覚悟に思い出したのは、内田篤人さんのことです。いまは報道ステーションのキャスターとして大活躍の内田さん。現役時代の

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