「走り勝つシューター軍団」 迷いや屈辱を超え主体性重視に手応え
バスケットボール女子日本代表が、大一番で競り勝った。
パリ五輪の出場権がかかった世界最終予選の最終カナダ戦。平均身長が約10センチ高い相手に対して、ガードの宮崎早織(ENEOS)、山本麻衣(トヨタ自動車)らのスピードで上回った。86―82。試合終了のブザーが鳴ると、日本の12人は抱き合って喜びを爆発させた。
どん底からはい上がってきたチームだ。
2022年秋、オーストラリアで行われた女子ワールドカップ(W杯)で日本は12カ国中9位に沈んだ。優勝を期待されながら、5試合で1勝しかできなかった。
21年東京五輪で史上初の銀メダルに輝いたチームの転落。男子代表の指揮官に転身したトム・ホーバスヘッドコーチ(HC)の後を引き継いだ恩塚亨HCの手腕には疑問符がついた。関係者によると、続投するか否か、日本バスケットボール協会内で議論になったという。
敗因の一つが東京五輪で最大の武器となった3点シュートの不安定さだった。W杯5試合で142本打って成功は38本(成功率26・8%)。4割に迫った五輪の時と違って、日本の戦い方は徹底的に分析され、苦しい姿勢からのシュートを余儀なくされた。
ホーバス体制では、HCが練り上げた150もの攻撃パターンを長期合宿で染みこませ、相手の守備のずれをついて成功率を高めていた。
一方、恩塚HCは大枠の考え…
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- 【解説】
恩塚ジャパンが土壇場で「主体性の破壊力」を見せてくれました。接戦のカナダ戦最終クオーター、カナダが2回のタイムアウトを早々に使い果たすなか、恩塚監督が1回目のタイムアウトを取ったのは残り27秒9。85対82の3点リードの場面でした。 バスケ
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