「練習は新鮮な気持ちで」 元ベルリンフィル首席から子どもたちへ

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編集委員・石合力
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 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務め、現在はソリストとして活躍する世界的なバイオリニスト、コリヤ・ブラッハーさんが、楽器を学ぶ日本の子どもたちを相手に「トーク&コンサート」を開いた。15歳で米国に音楽留学した早熟の奏者が語るドイツ流の音楽教育論とは。

 東京・築地の浜離宮朝日ホールで昨年11月に開かれたイベントには、主に高校生以下の親子連れ約400人が集まった。楽器持参で演奏家を目指す子どもたちもいた。

 イベントで、ブラッハーさんが1曲目にピアノ伴奏で演奏したのはブルッフのバイオリン協奏曲第1番。高度なテクニックが求められる曲だ。弾いたことがあるかと子どもたちに尋ねると、20人ほどが手を挙げた。

 「驚いた。それではうまく弾かないといけないな」とブラッハーさん。作曲家の父とピアニストの母を持ち、4歳でバイオリンを始めた。楽器演奏者の多くは、スポーツ選手と同様、10代でプロになるかを意識するという。「自分は天才ではなかったが、努力を重ね、9歳のときにはプロの演奏家になろうと思った。でもそれがどんなものかは想像もつかなかった」。そして、プロになって実感したのが孤独だった。

 「みんながソリストとして演…

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