高校バスケ三重代表、男女ともに挑む冬 四日市メリノールの意気込み

斉藤佑介 上山浩也
[PR]

 第76回全国高校バスケットボール選手権大会(ソフトバンクウインターカップ2023=日本バスケットボール協会主催、朝日新聞社など特別協力)が23日、東京都内で開幕する。男女60校ずつが出場。三重県代表は男女とも四日市メリノール学院で、3年連続3回目出場の女子は23日の1回戦で昨冬4強の東海大福岡(福岡)、2年連続2回目の男子は24日に初出場の青洲(山梨)と戦う。

男子チーム、家族や仲間に喜んでもらうために…

 「あと○日」。体育館にはウインターカップまでのカウントダウンボードが掲げられている。四日市メリノール学院男子主将の岩瀬宙選手(3年)は「仲間と練習できる日も少なくなる。大会までの1日1日をかみしめ、思い切りぶつかりたい」と語る。

 創部3年目の目標は「全国で初の1勝」。昨年は3年生がいないチームで、全国高校総体とウインターカップに出場。だが、いずれも初戦で敗れた。

 今冬に向けた県予選会では、これまで攻撃を支えてきたエース塚松奎太選手(3年)らをけがで欠くアクシデントも重なった。「塚松をコートに」を目標に、全国の挑戦権を再び手にした。

 池田大輝監督(26)にとっても、現3年生は思い入れが深い。中学時代にアシスタントコーチとして初めて指導した生徒であり、高校では3年間担任もした。「集大成としてすべてを出し切って楽しんでほしい」

 チームで「他喜力(たきりょく)」を掲げてきた。家族や仲間といった「他」の人に喜んでもらうため力を尽くす――。11月の県予選会決勝では、どんなボールも泥臭く追いかけ、1歩でも相手に体を寄せて守り、速攻で会場をわかせた。「他喜力」で観客を味方につけた。

 岩瀬主将は言う。「エナジーあふれるプレーで勝利をつかみ、もう一度、皆さんに喜んでもらいたい」斉藤佑介

女子チーム、初戦の相手は昨年の4強  

 「冬の初戦の相手は強豪ばかり。でも、逆に楽しみだねってみんなと話しています。世間をあっと言わせられるチャンスだって」。四日市メリノール学院の女子チームの稲垣愛監督(49)は言う。

 ウインターカップは初出場した2年前から東京成徳大、大阪桐蔭と、続けて日本一経験校と戦った。今回の相手は昨年の4強だ。

 対戦する東海大福岡とは11月に遠征先で練習試合をしている。試合時間は通常の半分だったが、勝利した。その翌日に大会の抽選があり、センターの竹内真優選手(2年)は「すごく驚いたけど、強い相手といい試合ができたので大会でも同じように戦いたい」。

 チームは今夏の全国高校総体の初戦で勝ち、2回戦で土浦日大(茨城)に5点差で敗れた。初戦の勝利と強豪校との接戦で、「『全国8強』という部員の目標が、漫然としたものからしっかりと見えてきたという感じになった」と稲垣監督。志摩香奈子主将(3年)は「夏はベスト8に届かなかった悔しさや、まだまだ行けたという思いがみんなにあった。この冬にかける思いは強い」と話す。

 同じ体育館で練習する男子と再びそろって挑む冬の全国。志摩主将は「夏に全国に行けなかった男子は相当練習していた。お互い頑張りたいと思います」。(上山浩也)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら