エコハウス「ほくほく」で大学生は考えた 脱炭素社会へ踏み出す一歩

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コーディネーター・斎藤健一郎
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 脱炭素社会にどう取り組むか。朝日地球会議2023「エコハウス『ほくほく』で私たちは考えた 足もとの行動から世界を変える」のセッションでは、世界規模の課題を自分事として捉えて行動した大学生たちが登壇。半年間にわたって話し合い、行動し、思索した末にたどり着いた思いを披露した。

 発表は今春の合宿報告から。舞台となった「ほくほく」は筆者の発案で、空き家をのべ200人が集まり改修したエコハウス。八ケ岳のふもとで電気や給湯など生活すべてのエネルギーを再生可能エネルギーで自給する。「家の常識が覆った」と細谷雪野さん(名古屋市立大)。断熱・気密性能を高め、化石燃料に頼らず快適な室温を保ち、光熱費はゼロ。細谷さんはそんな家を「当たり前」にするキーワードを「地球環境との共存を考え選択すること」と捉えた。

 エコや環境保護にネガティブなイメージを抱く人は少なくない。渡辺美月さん(千葉商大)は「ポジティブな行動力」を感じ取ったという。できるかわからないけれど、まずはやってみる。そこに「多くの人が集まってくる」。鈴木奈々さん(東邦大)は「快適でエコな暮らしを目指したいと思いませんか? ほくほくを訪れてみてください」と呼びかけた。

 大学生は今夏、千葉商大の一つの教室を、地元工務店の協力を仰いで2日間にわたって自ら断熱改修。窓に内窓をつけ、壁に断熱材を敷き込んだ。沼口絢(あや)さん(名古屋市立大)は「快適になった。断熱材はホームセンターで簡単に手に入る」と紹介し、家の断熱性能も高める必要性を語った。

「自分も当事者なんだ」という意識

 松原美友さん(東邦大)は熱…

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