フィッシング詐欺、7~9月に増えて冬に減る 中国の旧正月が関係か

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 銀行やカード会社、通販サイトなどにそっくりな偽サイトに誘導して利用者をだまし、暗証番号やパスワードを盗む「フィッシング詐欺」の被害が増えている。昨年に確認された偽サイトは5年前の約9倍になった。特に夏から秋にかけては偽サイトが多く確認されるといい、専門家は注意を呼びかけている。

 フィッシング詐欺は、「本人確認のお知らせ」といったメールが届き、リンク先のサイトを本物と思い込んで会員番号やパスワードを入力してしまうと、情報が詐欺グループなどに渡ってしまう詐欺だ。

 事業者やセキュリティーの専門家からの報告をまとめている一般社団法人「JPCERTコーディネーションセンター」によると、2022年は約2万9千の偽サイトが確認され、約3300だった17年の約9倍になった。

 センターの佐條研・マルウェアアナリストは「新たな偽サイトが確認される数は1~2月が少なく、夏から秋にかけてが最多となる傾向がある」と語る。

 実際、今年1月と2月に確認された数は約1700と約1500だったが、昨年7、8月は約2500件、9月は約2600件だった。

 こうした季節変動についてセンターは理由を明言しないが、サイバー犯罪に詳しい関係者は、偽サイトの多くが中国のシステムを経由していることから、春節(旧正月)が関係しているとみる。

 「中国を拠点としている詐欺グループが、春節には帰省したり、旅行したりすることで冬に少なく、そこまでに稼ごうとして夏から秋にかけて乱立するのではないか」

今年、特に増えた偽サイトのブランドは?

 狙われる会社やブランドにも…

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