天声人語執筆「風呂入っても題材探し」 山中・論説主幹が語る舞台裏
昨秋まで6年半、朝日新聞朝刊1面コラム「天声人語」の筆者を務めた山中季広論説主幹の講演会が、仙台市太白区のkhb東日本放送ぐりりホールであった。読者ら約200人が、名物コラムの舞台裏に聴き入った。
天声人語は中断や改題をはさんで1904年から続く。長く1人で執筆してきたが2007年から2人が担当、22年秋からは3人となり、うち1人は女性が務める。
16年春から22年秋まで担当した山中論説主幹はその日々を振り返り、「風呂に入っても家族と雑談していても題材を探し続けた」。ちょうど603文字にまとめる苦労や読者からの反響などを軽妙な口調で紹介した。参加者から締め切りに迫られた経験を問われ、「急に入った大きなニュースに応じて書き直すかどうか迷ったけれど、補佐の意見で覚悟して資料室に走った」などと話した。
大阪在住で仙台市の実家に帰省中だった大学4年の女性(21)は、小学生の頃から天声人語を読んでいるという。「プレッシャーの中で書いている裏話が聞けて良かった。決まりがたくさんあるのも驚いた。今もデジタルで読んでいるので、明日からはこれまでと違う目線で読めそうです」と話していた。
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