親の教育意識が高いほど、子どもが早生まれ(1月~4月1日生まれ)ではない傾向がある――。「授かり物」であるはずの子どもだが、生まれ月は必ずしもランダムに決まるわけではなく、教育熱心な親ほど早生まれにならないように時期を選んでいる可能性を示唆する研究がある。背景に何があるのか。日本女子大の山下絢(じゅん)准教授(教育行政学)に話を聞いた。
――母親の教育意識が高い場合、子どもが早生まれではない傾向がある、ということをデータで明らかにしました。
学歴、年収、職業といった社会経済的地位のほか、子どもへの教育期待や教育費の支出額などを教育意識の表れとして数値化し、子どもが早生まれである確率との関係を検討しました。「母親」としたのは、教育方針の決定には母親に主導権があるという先行研究を踏まえています。
特に母親が教育費の支出に積…
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- 【視点】
「競争に不利な子は産んではならない」という価値観が支配的な社会であれば、それは少子化するだろう。 研究者によっては、その見方はエビデンスがない、というかもしれない。「教育熱心で早生まれ出産を避ける世帯は所得が高く、出生数も少なくない」
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