黒田日銀10年の異次元緩和 「壮大な金融実験」の結論は…

有料記事

友田雄大
[PR]

 4月8日に任期満了で退任する日本銀行黒田東彦(はるひこ)総裁が、最後の定例の金融政策決定会合を終えた。金融緩和を一つの柱にした経済政策アベノミクス」を掲げた第2次安倍政権のもと、黒田氏が率いる日銀は大規模な金融緩和策を導入した。「壮大な金融実験」とも称され、この10年間、修正を重ねてきた異例の金融政策はどういうものだったのか――。

 日本が長くデフレに苦しみ、企業が円高にあえいでいた2012年12月の総選挙。民主党からの政権奪還を確実視されながら臨んだ自民党安倍晋三総裁(当時)が、政策の目玉としたのが「無制限」の金融緩和だった。のちにアベノミクスと呼ばれる経済政策の中核となるものだ。日銀総裁としてその実行を託されたのが、財務省出身でアジア開発銀行総裁を務めていた黒田氏だった。

 黒田氏は13年3月の就任早々、市場に強いインパクトをもたらした。

 就任最初の金融政策決定会合…

この記事は有料記事です。残り1678文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら