長野智子さんが語る管理職世代の更年期障害 「人生が変わった」治療

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 女性の健康を考える「Think W-Wellness」プロジェクトのキックオフイベントが2月20日に東京都内であり、キャスターの長野智子さんと東京大大学院の大須賀穣教授が「今、注目される管理職も襲う更年期障害~男性もひとごとでない~」と題し、パネルディスカッションを行った。長野さん自身のホルモン外来の受診体験や更年期に差しかかる管理職世代への思い、男性や企業の意識改革の重要性などについて語り合った。(コーディネーターは吉村千彰・朝日新聞ゼネラルエディター補佐)

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Think W-Wellnessイベントのパネルディスカッション「今、注目される管理職もおそう更年期」は、3月31日まで無料でオンライン視聴できます。

 吉村 私もホットフラッシュなどの自覚症状がある。厚生労働省の実態調査によると、症状を自覚しても受診していない人が40代で82%、50代で79%もいる。なぜ受診率がこんなに低いのか。

 大須賀 もっと受診すべきだ。受診をするほどでもないと思い込んでいる。仕事を休んでまでという思いもある。更年期はみんな通るものだから、こんなのは当たり前だと思いがちだ。特に管理職になろうという段階で症状があるのに我慢している。

「すごく安心した」医師からの言葉

 吉村 長野さんの対処方法をご紹介いただきたい。

 長野 51、52歳の時、めまいが強く出て、夜眠れなくなった。軽度なホットフラッシュを感じた。更年期障害かなと思い始めていた時、友達からホルモン外来を紹介してもらった。

 先生から更年期障害に関して「軟着陸させましょうね」と言われた。軟着陸ができるかと尋ねたら「できますよ」と返され、すごく安心した。私の場合はエストロゲンプロゲステロンの補充の両方をやった。2~3カ月に1回の血液検査でホルモンの数値を細かく診て指導していただいた。薬を飲み始めたら、自覚症状がなくなり、軟着陸ができた。

 吉村 すぐに対処できる方はそんなにいらっしゃらないと思うが、素晴らしいケースか。

 大須賀 勧められた時点で受診されたのは理想的。ある程度の症状があれば診てもらったほうが結局近道で早い。

 女性の健康は独特なので、かかりつけ医を持っていると、いろんな状況のときに対応してもらえる。ぜひお勧めだ。

 吉村 遅ればせながら診てもらいたいと思う。長野さんの場合は効果は絶大だったと。

 長野 人生が変わったと思っている。「軟着陸させましょう」の言葉で体も気持ちも楽になった。その後も通い続けて、体調が悪いとその先生が見てくださるのが安心感につながる。全国にホルモン外来の病院はたくさんあるのか。

■女性ヘルスケア専門医、全国…

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