中国はルールを共有できる相手なのか 経済依存と安保で深まる相克

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編集委員・吉岡桂子
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現場へ! 中国経済を診る⑤

 中国の貿易額は21世紀に入って、日本、ドイツを抜き、米国に並ぶようになった。バナナにサーモン、パイナップル……。

 中国はときに「買う力」を武器化し、政治的な争いがあると相手から輸入をとめてしまう。米国との対立が深まるにつれて、経済と安全保障をめぐる相克は重い課題となっている。

 「全球化(グローバリゼーション)」で世界と接点を広げる中国は、そもそも経済のルールを共有できる相手なのか。

 学習院大学教授の渡邉真理子(55)は、その努力の重要性を説く。「中国は2001年に世界貿易機関(WTO)に加盟したころ、世界とルールを共有しなければ未来はないと考えていたはずです。その仕上げをするはずだった習近平(シーチンピン)政権は、民間企業の力をそぐなど逆行している」

 だからこそ、国際ルール形成…

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