第13回選挙で話題にならない美ら海のサンゴ 地元ダイバーが気付いた異変
白い砂浜に、透き通った海。色とりどりの魚が泳ぎ、サンゴが広がる――。
沖縄本島から西へ40キロほどにある慶留間島(げるまじま)(沖縄県座間味村)。ダイビングショップを営む大村真俊さん(68)のそばには、いつも美しい海があった。
連載「基地とくらしのはざまで 沖縄知事選」一覧
本土と異なる歴史を歩んだ沖縄が日本に復帰して半世紀。人々は、いまの沖縄に、これからの未来に、何を思うのでしょうか。9月11日に投開票される知事選を前に、沖縄を尋ね歩きます。
島の人口は60人ほど。生活排水の影響が少なく、周辺の約30の島々でなる慶良間(けらま)諸島の海は「ケラマブルー」と呼ばれるダイビングの「聖地」だ。2014年には国立公園に指定された。
慶留間で生まれ育った大村さん。家は浜辺まで徒歩1分で、幼いころから夏は素潜りや釣りをして遊んだ。
高校進学や就職のため那覇市に移り住んだが、「やっぱり海のそばにいたかったから」と25歳で故郷に戻った。村役場で働き、1993年からダイビングショップを営む。
異変を感じたのは90年代後…