第80期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)が4月6日に開幕する。渡辺明名人(37)=棋王と合わせ二冠=は昨年、斎藤慎太郎八段(28)の挑戦を退け初防衛に成功した。今回、再び斎藤八段の挑戦を受ける。どういった心境で勝負に臨むのか。渡辺名人に聞いた。
――3回目の名人戦に向けての心境を。
「一昨年に初めて名人戦に出た時は新型コロナウイルスが出始めたころで、開幕が6月に延期になりました。昨年は通常の4月から名人戦に出させてもらった。そのスケジュールは昨年経験して2回目なので、違和感なく入っていけるかなというのはあります」
――3連覇がかかるが、今回はどんな位置付けになるか。
「昨年は初防衛戦ではあったんですけど、タイトルの防衛戦ということに関してはもうさんざんやってきたので、あまり初めてという感じはなかった。挑戦者の斎藤さんは昨年と同じなので、微妙な違いはあるんですけど気持ちは変わらない。ふだんと変わらないタイトルの防衛戦という感じで臨もうかなと思っています」
――気負いはない?
「気負いということでいえば、初めて名人戦に挑戦者として出た時の方が気負っていたところがあった。(名人を)1回取って、もう(気負いは)ないかなという感じはしますね」
――斎藤さんの順位戦の戦いを見ての感想を。
「やっぱり安定感があったなという印象が強い。気持ちの面でも名人戦が終わってすぐにA級をやらないといけないのは大変なところがあると思う。その中で出だしから将棋の内容でも安定感があったという印象がある」
――受けて立つ側の気持ちは?
「特別なことはない。昨年は…
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