そばとラーメンがコラボ おぢや麺フェス、今年のテーマは発酵食品

伊丹和弘
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 新潟県小千谷市内のへぎそば店とラーメン店が、同じテーマで新商品を出す「おぢや麺フェス」が開かれている。3回目となる今年のテーマは「おぢや産発酵食品」。市内製のみそや塩こうじなどを使った期間限定そば・ラーメンが計10店で味わえる。

 へぎそば(布海苔〈ふのり〉そば)で有名な小千谷には、県内外のファンが通うラーメン店も少なくない。「これまで交流がなかった両者で小千谷を『麺の町』として盛り上げよう」(和田正樹実行委員長・へぎそば「わたや」社長)と2019年にフェスを始めた。

 1回目は、そば店とラーメン店4店ずつがタッグを組み、互いの出汁(だし)やトッピングなどを使うメニューを作った。2回目は麺類と豆腐やスイーツなど他分野の食材・食品とコラボ商品をつくった。3回目の今回は各1店ずつ増えて計10店が参加。ラクレットチーズを使ったカレー南蛮、キムチチゲ味の海鮮そば、火入れをしない醬油(しょうゆ)をつかったワンタン麺などが提供される。

 「手打ちらーめん勝龍」は3度目の参加。「山崎醸造」の塩こうじを使い、みそ、醬油、塩の3種のラーメンを作り、肉料理店「MOB」のチャーシューをトッピングした。「ガッツリ系が好きな男性客に何度も食べてもらえるように仕上げました」と細貝勝也店長。麺フェスには売り上げ増、新規客獲得、味の向上の三つの効果があったと話す。

 例年雪が降り始める11~12月は客足が遠のき、売り上げが減る。それが初参加した19年は前年比10%増、20年はさらに前年から15%増加。コロナ禍にもかかわらず、期間最高売り上げになったという。また、常連が新規客を連れてきたり、他店利用者が来店したりした。そば店とのコラボで様々な気付きがあったという。「他業種と交流することの大切さを知った。研究のためのラーメン店の食べ歩きをするが、それでは分からない、かつお節と煮干しの使い方などを学んだ。これからもフェスを大切にしていきたい」

 参加者も楽しんでいた。長岡市の目黒尚さん(61)は「新しい味に出会える楽しいフェス。毎回参加しています。今回は友人2人を誘いました」。午前10時に勝龍で待ち合わせ、3種類のラーメンをシェア。昼ごろに「つるり」でつけ麺、午後2時に「まるいち」でカレー南蛮とそれぞれ計3杯を食べた。新潟市の森本見江子さん(48)は「複数で来るといろんな味が楽しめる。全店コンプリートしたい」。地元小千谷市の広井由夏さん(41)は「県外からも注目されるような名物フェスになってほしい」と話した。

 12月12日まで。最終日には花火を打ち上げる。限定賞品がもらえるスタンプラリーも。参加店やメニューは公式フェイスブックhttps://www.facebook.com/ojiyanoodlesfes/別ウインドウで開きます)で。(伊丹和弘)

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