憧れの「先輩」羽生結弦、荒川静香が夢 千葉百音が全日本ジュニアへ

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坂上武司
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 男子五輪王者の羽生結弦(ANA)をはぐくんだ仙台市泉区のアイスリンク仙台。16日午後7時半、その選手は、1時間半の貸し切り練習が終わりにさしかかった頃に、リンクの隅でトーループジャンプを繰り返し始めた。

 1度、2度、3度……。

 1回転が2回転になり、3回転に。

 そして、あっと思った瞬間には4回転になった。

 着氷が乱れて惜しくも成功はならなかったが、挑んだのは4回転トーループ。習得までそう時間はかからないだろう、と感じる。そんな期待を抱かせる跳躍だった。

 「空中で体を締めても、着氷の時に体をもっていかれてしまって……」

 そう話すのは仙台市出身の千葉百音(もね)(16)=宮城・東北高。今年の春に東北高校に入学した1年生だ。10月末に開かれた東日本ジュニア選手権で3位に入った。同高出身の選手で東日本ジュニアの表彰台に上がったのは、「先輩」の羽生以来という。

 千葉は19日に開幕する全日本ジュニア選手権(名古屋・日本ガイシアリーナ)に出場する。ここで上位に入れば、一番の目標である12月の全日本選手権(さいたまスーパーアリーナ)への出場が認められる。

 この日はショートプログラム(SP)を振り付けた2010年バンクーバー、14年ソチ五輪代表の名選手、鈴木明子さんのレッスンもあった。

 「もっと手の動きにメリハリをつけて。動きが同じ速度だときれいに見えないよ」

 鈴木さんの指導にうなずきながら、千葉は何度もSPの動きを確かめていた。

 今季のプログラムは、SPは鈴木さん、フリーは宮本賢二さんという国内トップの振付師に依頼した。千葉を指導する田中総司コーチが「今までの元気で明るいというイメージを払拭(ふっしょく)してはどうか」と提案。千葉にとっても新しいチャレンジとなるプログラムだ。

 千葉には大きな目標がある。

 「高校の偉大な『先輩』の羽…

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