メダルにくぼみ、過去には音も パラならではの工夫

前田大輔
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 パラリンピックのメダルには、オリンピック(五輪)にはない工夫が施されている。

 側面部。目の見えない選手も分かるように、金には一つ、銀には二つ、銅には三つのくぼみ(直径3・2ミリ、深さ0・25ミリの正円)がある。表面には、国際パラリンピック委員会の規定で「TOKYO2020」の点字がある。前回のリオデジャネイロ大会では内部に小さな金属の球が入っていて、振ると鈴のように音が出た。メダルの色によって、音色も違った。

 東京大会のメダルのデザインは421の公募作品から選ばれ、扇がモチーフ。「人々の心を束ね、世界に新たな風を吹き込む」という思いが込められている。扇の面には、日本の自然として岩、花、木、葉、水を表現。五つの異なる加工を施しているため、触ると質感の違いが分かるという。

 本体の直径は85ミリで、重さは金が526グラム、銀が520グラム、銅が430グラム。素材は五輪と同じく、全国から集めた使用済みの携帯電話や家電から取り出した再生金属を100%使っている。リオ大会でも再生金属を一部使っていたが、100%を使うのは東京大会が史上初めてだ。(前田大輔)

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