環境相、水俣病患者らに直接謝罪へ 肉声は「聞こえていた」と釈明

有料記事

市野塊
[PR]

 水俣病患者らの団体との懇談の場で、環境省がマイクの音を切るなどして団体側の発言を遮った問題をめぐり、伊藤信太郎環境相は8日昼、記者団に、同日夕に団体側に会って直接謝罪すると明らかにした。「大変遺憾であり、大変申し訳ない思い。深くおわび申し上げたい」と述べた。

 伊藤環境相によると、懇談の場が設けられた1日の時点では、環境省側がマイクを意図的に切ったのかどうか知らず、7日に改めて報告を受けた。その際に、担当の特殊疾病対策室長を謝罪に向かわせることを指示した。

 環境省は7日、大臣自身の謝罪は未定としていたが、その後日程の都合がつき、伊藤環境相自身も行くことにしたという。話の途中でマイクを切った2人に面会し、「お話ししきれなかったことを伺う」と説明した。

 当日の対応について、マイク…

この記事は有料記事です。残り225文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    浅倉拓也
    (朝日新聞記者=移民問題)
    2024年5月8日13時19分 投稿
    【視点】

    制限時間の3分にもなっていないのに「話をまとめて」と急かし、予定は時間内に納めることができたかもしませんが、大臣が再び熊本・水俣まで謝罪のために出張。水俣病問題に対する思いがないのは十分分かりましたが、「お役所仕事」としてもあまりのお粗末さ

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2024年5月8日13時44分 投稿
    【視点】

    問題の対応をめぐる典型的な失敗事例をみる思いです。環境省側の説明では、懇談の場で各団体が話す時間を3分と設定し、伊藤信太郎環境相の帰りの新幹線に間に合わせるため、時間を超えるとマイクの音を切る運用を決めていたとのことでした。事務方が大臣の意

    …続きを読む