(特派員メモ)冷戦下の町 見守り続け @ベルリン

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野島淳
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 ドイツの首都ベルリンで72年間、空の玄関口を担ったテーゲル空港が8日、新空港にバトンを渡し、歴史に幕を閉じた。

 新型コロナウイルスの感染を防ぐため、市民参加の催しはない。それでも最終日には、子連れの家族らがたくさん空港に集った。外から建物内や滑走路をのぞき、記念撮影をする姿があちこちにあった。

 市中心部に近い空港は、戦後の東西冷戦下で分断された町を見守り続けた。1948年、ソ連に封鎖された西ベルリンへ米英仏が物資を運ぶため、85日の突貫工事で完成した。61年にはベルリンの壁で西ベルリンが完全な「陸の孤島」になったが、市民にとって、自らを西側世界へとつないでくれる自由の象徴がテーゲル空港だった。

 軍用だった空港に60年、初…

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