政府に無視され…「辺野古反対」前面出せぬオール沖縄 自民が攻勢
棚橋咲月 小野太郎
今月18日夕、那覇市の沖縄県庁前。共産前職の赤嶺政賢氏(76)は、玉城デニー知事や田村智子党委員長、立憲県連幹部ら「オール沖縄」勢力の顔ぶれと並んでマイクを握った。強調したのは経済政策。「最低賃金全国一律1500円。引き上げを実現する」
「オール沖縄」は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設反対でまとまった勢力だ。誕生後に迎えた2014年の衆院選では県内全4選挙区で勝利。以来この10年、移設を容認する自民候補と対決する選挙戦が繰り返されている。
赤嶺氏も14年以降、沖縄1区で3連勝。今回も立憲や社民などと協力し、共産として全国唯一の小選挙区議席の死守をめざす。
◇
沖縄1区候補者一覧
下地 幹郎 63 無 元(6) 〈元〉郵政民営化相
国場幸之助 51 自 前(4)〈公〉 [比] 国交副大臣
和田 知久 64 参政 新 琉球大教授
赤嶺 政賢 76 共 前(8) [比] 党県委員長
届け出順。敬称略。氏名に続く年齢は投開票日(27日)時点。[比]は比例区と重複立候補。()内の数字は当選回数。〈〉内の政党は推薦
◇
ただ、今回の選挙戦は、様相が少し異なる。赤嶺氏は演説で「辺野古新基地建設ストップ」と言及はするが、SNSや選挙公報で「辺野古」を前面に押し出していない。
「フェーズ変わった」 響かぬ「埋め立て阻止」
3度の知事選や19年の県民…