クラス中の偏見ぶつけられ「消えたい」 追い込まれるハーフの子たち

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小川尭洋
【動画】学校でのいじめ、白人系への偏見…差別体験について語るミックスルーツの当事者たち=小川尭洋撮影

 「実は、お母さんが中国人だということが原因で、クラスでいじめられていて……」

 小学5年生だった冬。京都府内で母と2人で暮らす少女は放課後、リビングのテーブルに書き置きを残して、家を出た。ある同級生と一緒に、マンションから飛び降りる約束をしていた。

 中国のルーツを理由に、何人もの同級生から執拗(しつよう)ないじめを受け続けて1年以上。心は限界を迎えていた。

流行語から始まったいじめ

 始まりは、中国での留学を経…

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この記事を書いた人
小川尭洋
デジタル企画報道部
専門・関心分野
人種差別、海外ルーツの人々、歴史認識、政治と教育
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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2024年9月18日19時54分 投稿
    【視点】

    人種やルーツ、国籍などの違いへの偏見は、大人の社会に存在し、それが学校といった子どもたちの空間にも伝播しているのではないでしょうか。子どもたちの話、と思わずに、自分たちの身の回りを見ていく必要があると思います。 また、マイクロアグレッショ

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    浅倉拓也
    (朝日新聞記者=移民問題)
    2024年9月16日20時0分 投稿
    【視点】

    小学生や中学生は、ただでさえ人と違うことが気になりがちです。大人になってから「何であんなこと気にしてたんかな」と思うこともありますが、その当時は深刻でした。外国ルーツの子どもが教室に何人かいるのは珍しくない時代になりましたが、どういうことに

    …続きを読む