「片づけられない女」批判に潜む偏見 発達障害と診断、柴崎友香さん

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聞き手 編集委員・岡崎明子

 小説家の柴崎友香さん(50)が、3年前に発達障害のADHD(注意欠如・多動症)と診断された体験をつづった「あらゆることは今起こる」(医学書院)を出版しました。柴崎さんの困り事の一つに、「部屋が片づかない」問題があるといいます。でも男性だったら、そこまで問題視されるのでしょうか。発達障害の特性に潜むジェンダーバイアスについて、柴崎さんに聞きました。(聞き手=編集委員・岡崎明子)

 ――20年ほど前、「片づけられない女たち」という本を読んだときに「私のこと!」と思ったそうですね。

 小さいころから「片づけていない」「家事をやらない」「寝てばかり」と、毎日のように家で怒られていました。私が子供の頃は今よりも性別による役割意識が強く、弟は家事をするようには言われていなかった。親とはよくけんかしました。

 小学校でも、忘れ物をするとクラス全員の名前が書かれた壁の表にシールをはられたのですが、「女子の中で、自分だけ突出しているなあ」とは思っていました。机の中からカビが生えたパンが出てきた時も、男子の机から出てくるのと、女子の机から出てくるのとでは、「えーっ」の意味もやっぱり違うじゃないですか。

 ――どう違うんでしょう。

 「女子なのに……」という感じでしょうか。

 ――ADHDと診断された女性の方が、男性に比べるとうつ病になりやすく、自己肯定感が低いというデータもあります。

 私もずっと、自分はやるべきことができないだめな人間なんだと思い続けてきました。

 人や状況によって差は大きい…

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この記事を書いた人
岡崎明子
編集委員|セグメント編集長
専門・関心分野
医療、生きづらさ、ジェンダー、働き方
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    島沢優子
    (ジャーナリスト・チームコンサルタント)
    2024年8月14日11時36分 投稿
    【視点】

    柴崎さんが読まれた『片づけられない女たち』、私も読みました。原題に「片づけ」にあたる単語がないと初めて知り、なるほどなとうなずけました。この題、より具現化すると「(女のくせに)片づけられない人たち」になるのでしょう。 自らもADDでカウンセ

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    BossB
    (天文物理学者・信州大准教授)
    2024年8月19日13時30分 投稿
    【視点】

    小学校の時、ロッカーの中にいくつも給食袋がたまっていきました。 中高の頃、自分のベッドの下には、ブラジャーがいくつもたまっていきましました(昼寝をする時に脱いで投げ入れる)。 大人になると、頼んでもいないのに、私の部屋を整頓し始めたり、コン

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