日本も資金拠出停止 UNRWAとは? ガザの「命の支援」の行方は
昨年10月のイスラム組織ハマスによるイスラエルへの越境攻撃に、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の複数の職員が関与した疑いが浮上したことを受けて、28日までに、主要な資金拠出国である日本や米国など計10カ国以上が拠出停止を発表した。そもそもUNRWAとは、どのような国連機関なのか。
UNRWAは1949年に設立された。パレスチナ自治区のガザ地区やヨルダン川西岸地区のほか、ヨルダン、レバノン、シリアにおいて、パレスチナ難民の支援と保護を目的に、教育や医療、難民キャンプのインフラ整備、環境改善などの活動を展開してきた。
パレスチナ難民は、UNRWAの定義によると、主にイスラエル建国の48年前後にパレスチナに居住し、第1次中東戦争で住居と生計を失った人々とその子孫を指す。問題が長期化しているため、現在では「第3~4世代」の難民もいる。
UNRWAによると、昨年1月時点で、管轄する地域の難民数は計約590万人で、このうちガザ地区は約160万人に上る。
UNRWAはこれらの地域で計706の学校を運営し、計54万3075人が通っている。計140の医療施設を運営し、計58の難民キャンプでインフラ整備や建物、生活の質の改善に取り組んでいる。
戦闘が続くガザ地区では、100万人以上を対象に避難所を運営する。ガザで雇用している約1万3千人の職員のうち、中核となる約3千人が出勤を続けているという。
地域に根ざした幅広い活動は、日本など支援国・機関の拠出金で支えられてきた。UNRWAによると、2022年の拠出金総額約11億7千万ドル(約1730億円)のうち、1位の米国が約3億4千万ドルで、2位のドイツが約2億ドル、3位の欧州連合(EU)が約1億1千万ドルと続く。日本は6位で約3千万ドルを拠出していた。
日本に拠点を設ける計画、どうなる
AFP通信などによると、U…
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イスラエル・パレスチナ問題
イスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルに大規模攻撃を行いました。イスラエルは報復としてハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区に攻撃を始めました。最新のニュースや解説をお届けします。[もっと見る]