能登半島地震は8日で発生から1週間を迎える。最大震度7を観測した地震は、どのようなメカニズムで起きたのか。揺れ、津波、火災。連鎖した災害の激しい爪痕とは。
【断層】130~150キロ 三つが連動して破壊か
能登半島東部の珠洲市周辺では、2020年末ごろから地震活動が活発な群発地震の状態が続いていた。ただ、1日の地震では桁違いに広い範囲で断層が破壊された。
気象庁や国土地理院の分析によれば、今回破壊された断層は、能登半島西端から新潟・佐渡島近くの日本海まで長さ130~150キロに達する。
筑波大の八木勇治教授(地震学)が詳しく調べたところ、長さがそれぞれ数十キロにわたる三つの断層が、次々に地震を起こした可能性があることがわかった。
能登半島の北方の海底に存在することが知られてきた、複数の海底活断層が動いた可能性があると、八木さんはみる。「Sの字形につながるように断層が連動して地震を起こした結果、大きな被害につながった可能性がある」と話す。(竹野内崇宏)
【津波】地震直後に到達 高さ4メートル超の痕跡も
津波は、能登半島の地下を横…