「安倍派というだけで罪人扱いか」 首相に批判噴出、疑惑ない議員も
自民党最大派閥の安倍派による政治資金パーティーを通じた組織的な裏金作りの疑惑は、週明けの11日も永田町に激震を与え続けた。岸田文雄首相が固めた安倍派除外の方針には強い反発が渦巻き始めている。
一部報道で1千万円以上のキックバックを受けたことを指摘された安倍派所属の元五輪相の橋本聖子・参院議員は、国会内で急きょ記者団の取材に応じた。
「刑事告発を受けている案件でもあるので今申し上げることはできない。調査をしっかりとした上で、しかるべき時に説明責任を果たしていきたい」。神妙な顔で答え、追加質問にも刑事告発を受けていることを理由に説明を避け続けた。
疑惑の渦中にある安倍派の議員はカメラを向けられると一様に、橋本氏と同様の対応をとるが、首相による同派議員の一掃方針に対しては、派内から怒りの声が出始めている。
安倍派中堅議員は「とんでもない悪手だ。(資金の流れを知りうる派幹部の)事務総長経験者は責任ある立場だったから別にしても、何もしていないのに辞任させられては罪人になってしまう」と語気を強めた。そのうえでこう語る。「安倍派一掃を首相に勧めたのは他の派閥の領袖(りょうしゅう)なんだろうが、その派閥は絶対に許さない。そして、助言を受け入れた首相も許さない。もう即刻、総理を辞めてもらいたい」
「こんな時だけ名前あがって何だ」怒りは無派閥議員からも
除外対象となる政務三役の一…