万博1回じゃだめ? 大阪府の「複数回無料招待」方針に市町村が困惑
2025年の大阪・関西万博で、大阪府の吉村洋文知事が、府内の4歳から高校生までの子どもたち全員を無料で招待する方針を示した。府は複数回の実施を想定し、1回目は府が全額負担して招待し、2回目以降は市町村側の負担とする方向で調整中とする。しかし市町村側は、すでに3市が負担しない方針を示すなど、困惑も広がる。
府と大阪市でつくる万博推進局によると、対象となる子どもは計約102万人にのぼる。
1回目の事業費は計約20億円の見込み。入場券が14億円、バスの手配や日程調整の業者委託費用などが6億円という。
知事「市町村と調整しタイアップ」
吉村知事は8月の記者会見で、無料招待に向けた補正予算案を説明し、「府が1回は無料招待する。2回目以降、無料招待しようと考えている市町村長もいる。市町村と調整を重ねたうえで検討し、タイアップできるところがあればしていきたい」などと語った。
吉村知事が代表を務める地域政党・大阪維新の会の幹事長で、大阪市の横山英幸市長がこれに呼応。9月の市議会で「子どもたちが将来のビジョンを描くためには、複数回来場できる事業スキームが不可欠。吉村知事が打ち出した事業とタイアップし、市としても無料招待を実現していきたい」と歩調を合わせた。
市町村側は自らの予算で、万博に子どもたちを無料招待するのか、しないのか。複数の市の担当者にも話を聞きました。
吉村知事は9月の会見でも無料招待について説明。このときに使ったフリップには「先進的な技術やサービス等に触れる体験を重ね、夢と希望をたくさん感じ取ってもらえるよう」などと、その目的について書かれていた。万博推進局は、この中の「重ね」という文言が、複数回招待を図る根拠だとしている。
万博推進局は9月下旬、各市町村に2回目以降の意向調査をした。
交野市の山本景市長は9月の…
- 【視点】
子どもたちは、「授業がないからラッキー」とは思うでしょう。でも、そんな子どもたちの入場もカウントされて入場者はこんなにいて大成功と、万博の人たちは絡め取るのでしょう。経済界もたんまり入場券を買うわけです。こういうイベントにはつきものなのです
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