死亡の住職と容疑者、霊園の対象宗派で意見対立 足立区の納骨堂殺人
東京都足立区の寺の地下納骨堂で7月、住職の男性が一酸化炭素中毒で殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された千葉県の墓石販売会社の代表らと住職が、寺の霊園の対象宗派を巡って意見が対立していたことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は事件との関連を調べる。
捜査1課などによると、千葉県の「鵠祥(こくしょう)堂」代表取締役の斎藤竜太(50)=同県鎌ケ谷市=と役員の青木淳子(63)=東京都練馬区=の両容疑者は共謀して7月22日午後11時~11時半ごろ、寺に侵入。焼却炉にガソリン入りペットボトル十数本を紛れ込ませると共に、納骨堂内に練炭28個を設置して着火し、翌23日朝、納骨堂に入った住職(70)を一酸化炭素中毒で殺害した疑いがある。
鵠祥堂は、寺近くにある霊園の開発に関わり、販売などに関する契約を2020年3月に締結。霊園は20年9月に完成した。
捜査関係者によると、霊園の運営は当初は順調だったが、次第に斎藤容疑者らと住職との間に方針の違いが生じるようになったという。容疑者側が、対象について「宗派不問で販売したい」としたのに対し、住職は在来仏教に限定するよう求めたという。
練炭とガソリン、事件数日前に斎藤容疑者が購入
霊園は、同社を含めて6事業…