創薬推進へ官邸主導の司令塔 有望分野を「目利き」、狙いは認知症?

有料記事岸田政権

阿部彰芳 西村圭史
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 政府は病気の治療などに効果的な薬をつくる「創薬」の推進に向け、首相官邸の下にある「健康・医療戦略室」の体制を強化し、司令塔の役割を担わせる方針を固めた。進展が見込まれる医療技術や注力すべき創薬の分野を示し、製薬企業の研究・開発を後押しして国際競争力の向上をめざす。複数の政府関係者が明らかにした。

 専門的知識を生かして首相らに助言や情報提供を直接行う内閣官房参与に、厚生労働副大臣や環境相を歴任した心療内科医の鴨下一郎・元衆院議員、厚労省で医薬・生活衛生局長や医政局長を務めた武田俊彦氏を近く任命する。健康・医療戦略室の人員を増やすことも検討しており、年内にも体制強化や取り組みの具体的な内容を決める予定だ。

 健康・医療戦略室は2013年に設置され、内閣府の健康・医療戦略推進事務局とともに認知症対策や国際保健、医療技術の研究などの推進を図ってきた。創薬の支援事業は厚労省や経済産業省など複数の省庁にまたがるため、健康・医療戦略室を政府全体の司令塔とすることで効果的な取り組みを進めやすくする。

 具体的には、内閣官房参与に…

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