デング熱「史上最悪な流行」 バングラデシュで猛威、医療逼迫の危機

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バンコク=笠原真
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 発熱や体の痛みを伴い、死に至る危険もあるデング熱が、バングラデシュで猛威を振るっている。温暖化を背景に感染は熱帯地域を中心に世界100カ国以上に広がり、専門家は日本への感染の可能性も指摘している。

 「現在、史上最悪なデング熱の全国的流行を経験している」

 国連児童基金ユニセフ)バングラデシュ事務所は18日に出した報告書で、こう現状を分析した。

 今年の感染は例年よりも早い4月下旬から広がり始めた。8月12日には一日で最多の約1万人が入院。9月18日までに過去最多となる計17万768人の感染、839人の死亡が確認された。感染者の19%、死者の12%が15歳以下の子どもという。

 この感染者数は、約6万2千人だった昨年の3倍近くだ。過去最多の10万人超が感染し、164人が死亡した2019年を早くも上回っている。地元メディアのプロトムアロは今月、「致死率は0・5%で世界最悪だ」と報じている。

 新型コロナの感染も続くなか…

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