ロレックス強盗、闇バイト応募の半数は無報酬 捜査幹部「捨て駒だ」

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増山祐史 遠藤美波
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 京都市の時計店で昨年5月に起きた強盗事件で、「闇バイト」に応募して事件に関与し起訴された10人のうち5人は、約束されていた報酬を受け取っていなかったことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、盗品を換金してできた現金の大半は、事件を指示した特殊詐欺グループ幹部に渡ったとみている。

 警視庁によると、同グループ幹部の今村磨人(きよと)容疑者(39)は2022年5月2日、京都市内の時計店から高級腕時計ロレックス41点(計約6900万円相当)を奪った疑いがある。「ルフィ」と名乗り、フィリピンから指示していたという。

 捜査関係者によると、事件では今村容疑者以外に11人が強盗罪などで逮捕、起訴され、うち10人はSNSの闇バイトの募集に応じていた。10人のうち、店に押し入った強盗実行役の女、車の準備役の男、車の運転役の男、換金役の男女の計5人には、報酬が支払われていないという。

 店に押し入ったもう1人の実行役の男(21)は、リーダー格の男から600万円の報酬を約束されていたが、実際に振り込まれたのは約19万円だったという。

 現金運搬役の男(22)が事件後、今村容疑者名義の口座に計約103万円を送金し、ほぼ全額が、当時今村容疑者がいたフィリピンの収容所近くのATMから引き出されたことがわかっている。

 捜査関係者によると、盗品の腕時計の一部が、今村容疑者の知人で熊本県に住んでいたフィリピン人女性に渡った可能性もあるという。今村容疑者の別の知人男性は22年以降、容疑者の依頼で日本からフィリピンに現金を送ったと警視庁に説明しているという。

■運搬役の自宅を訪れた2人組…

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