経済産業省は27日、2023年版の通商白書を発表した。製造業の中国への投資は拡大が続くものの、地政学や経済安全保障のリスクから東南アジアへの投資を重視する日本企業が増えているとした。サプライチェーン(供給網)の実態把握やデータ共有に課題があるとも指摘している。
日系製造業の対中投資は金額ベースで増えているが、国別シェアの伸びはここ10年鈍化。代わってタイやインド、ベトナムへの投資が拡大しているという。
製造業の供給網は国際化が進むが、新型コロナウイルスの感染拡大でもろさも表面化した。白書は、対中投資でも感染症のリスクは存在するが、日本企業がより懸念するのは国家間の緊張の高まりや貿易制限などのリスクだと指摘した。
中国に進出する日本企業でつ…