旧統一教会の支援受けた自民・井上氏 山上容疑者へ「甘ったれるな」
安倍晋三元首相銃撃事件から半年となるのにあたり、安倍氏の元側近で自民党の参院議員井上義行氏が朝日新聞の単独取材に応じた。事件2日後に投開票された参院選で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)側の支援を受けて当選した井上氏。第一次安倍政権時に首相秘書官として安倍氏を支えた一方で、容疑者が安倍氏を襲った背景に自らを支援した教団への「恨み」があるとされていることについて、どんな思いを抱いているのか。
――事件の一報をどう知りましたか
選挙の最終盤で地元の神奈川県小田原市にいました。車で移動中に、なじみの記者からの電話で「安倍さんが倒れた。パンパンと音がした」と聞きました。
はじめは、暑くて疲れが出て、貧血か何かで疲れていたのかなと思いました。「パンパン」という音については、車のタイヤがパンクしたとか、いたずらの花火なんじゃないかとか。
安倍さんの携帯に電話しましたが、出なかったのでメールで「大丈夫ですか」と送りました。でも、返事はありませんでした。
――銃撃されたと知ったのは
昼食のために入ったお店で、テレビをつけさせてもらってニュースを見ました。そのときはわけがわからなかった。テレビの画面を、ぼーっと見ていた自分がいます。その時点でも、亡くなるとは想像もしていませんでした。
心肺停止と報じられていましたが、安倍さんだったらもう1回心臓が動くと信じていました。妻の昭恵さんが新幹線で搬送先の病院に向かうというのは嫌な予感がするニュースでしたが、昭恵さんが手を握れば戻ってくると思っていました。
亡くなったことは、事務所に帰って見ていたテレビで知りました。受け入れられないというか、心に穴が開いたというか。支援者の中には涙を流す人や、「元気出して」って言ってくれた人もいたようですが、記憶があまりありません。その日の夜は何を食べたのかも思い出せません。
教団からの選挙支援「特に何も思いませんでした」
――翌日は選挙活動を続けたそうですね
安倍さんだったら、何と言うかなということを思い浮かべました。
「なぜ休んでいるんだ、俺の…