東京駅前、地上45階建てビルに公立小 倍率は13倍、高級ホテルも

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石川瀬里
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 東京駅八重洲南口前に8月、高さ240メートル、地上45階建ての「東京ミッドタウン八重洲」が完成した。来年春の全面開業時にはオフィスや約60の店舗が入り、最上階には日本初進出の海外高級ホテルが入居する。その最新の超高層ビルに今秋、「全国でも例がない」(地元の区の担当者)という公共施設ができた。

 ミッドタウン八重洲は、六本木日比谷に次ぐ三つ目の「ミッドタウン」。先行の2カ所は美術館やホテル、有名ブランド店などとオフィスが融合した都心のランドマークとなっている。八重洲には、最上階エリア(40~45階)に高級スパなどを備える「ブルガリホテル東京」が入る。料金未定だが、ホテル予約サイトによると、イタリア・ミラノの同ホテルは1泊20万円を超す部屋もあるそうだ。

 オフィスはダイキン工業三井化学などが入居を予定。さらに地下の「バスターミナル東京八重洲」は中長距離バスが1日600便発着し、将来的には1日約1500便以上が発着する国内最大級のバスターミナルとなる計画だ。

 そんな東京駅前の新たな顔ともいえる高層ビル内に9月、中央区立城東小学校ができた。約170人の児童が、ビル南東部分の1~4階で学んでいる。

 敷地の一部は、もともと学校があった場所。そこで大規模な再開発事業が持ち上がった。移転しようにも都心では適当な代替地が見つからず、浮上したのが校地を提供し、代わりに学校がビルに入る案。旧校舎の取り壊し後、他校での仮住まいを経て、5年ぶりに元の八重洲に戻ってきた。

 高層ビル内だけあって、さすがに土の運動場はない。それでも4階には、1周70メートルのトラックを備え、床をラバーで覆った「運動場」がある。2階にある体育館と違うのは開閉式の屋根だ。スイッチを押して完全に開くまで約3分。見上げると、ガラス張りのビル最上階が日光を反射し、まぶしく見えた。

 校舎部分には屋上もあり、菜…

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