#女性作家の名前を5人挙げられますか? アートでジェンダー平等を

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佐藤美鈴
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 「女性作家の名前を5人挙げられますか?(#5WomenArtists)」。アート界でこんな問いかけとともに世界各地の女性作家の発掘と紹介を続け、ジェンダー平等と多様性を推進してきた米ワシントンの女性芸術美術館(NMWA〈ニムワ〉)。その日本委員会が発足し、2024年に米国で開かれる国際グループ展「Women to Watch 2024」の出展候補として日本から女性作家5人を選んだ。5人の作品を紹介する展覧会を東京・有楽町で29日まで開いている。

 NMWAは「多くの女性作家の作品が、主に西洋白人男性がつづってきた美術史の文脈からこぼれ落ち、正当な評価を受けていないこと」への疑問から1981年に設立された民間非営利の美術館。女性作家による作品を収蔵、展示し、14年前からは数年に1度のペースで国際グループ展「Women to Watch」を開催している。

 日本からも女性作家を紹介したいと有志が集まり、柏木式子さんとワイズマン廣田綾子さんが共同代表となって昨春、NMWA日本委員会を発足させた。

 表現者らで作る「表現の現場調査団」の白書によると、21年の東京芸術大学と5美術大学では学生の73・5%が女性だが、教授では19・2%。15美術館の個展開催では20年までの10年間で女性は15・4%にとどまる。ワイズマン廣田さんは「アートは社会の鏡、業界も日本社会を反映している。ジェンダー平等への問題提起は日本社会の気付きや豊かさに貢献する。日本の若い世代にグローバルな視点を持って、挑戦、活躍してほしい」と期待を込める。

24年の国際グループ展 5人が候補

 「Women to Watch 2024」のテーマは「A New World/コロナ後の世界」。東京都美術館学芸員の藪前知子さんがキュレーターとなり、青柳菜摘さん、藤倉麻子さん、長谷川愛さん、石原海さん、渡辺志桜里さんの5人を選んだ。

 5人による、映像などを使っ…

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