世界の警察官に戻らない米国、嘆くより受け入れを アメリカ総局長

有料記事ウクライナ情勢

アメリカ総局長・望月洋嗣
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 ロシアのウクライナ侵攻は、民主主義と国際秩序の担い手を自任する米国のバイデン政権に大きな課題を突きつけた。

 米政府はこの間のロシアの動きを詳細につかんでいたようにみえる。インテリジェンス(機密情報)をもとにロシア側の攻撃の口実づくりの工作から全面侵攻にいたるシナリオを世界に発信し、「危機をあおっているのではないか」との批判を受けながらも、警告を続けた。大規模な経済制裁のメニューを準備した。

 北大西洋条約機構(NATO)の加盟国ではないウクライナを防衛する義務は米国にはない。それでも、ロシアを牽制(けんせい)するために前面に出て関与したのは、バイデン政権が打ち出している「民主主義国家対専制主義国家」という世界観が影響している。

 民主主義国家のウクライナが…

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    佐橋亮
    (東京大学東洋文化研究所准教授)
    2022年2月26日17時33分 投稿
    【視点】

    ロシアによるウクライナへの侵略は、冷戦終結後の国際秩序をついに、明確に転換させました。望月総局長の記事にもあるように、アメリカの対応にはそもそも限りがあり、テロとの戦いから抜け出たばかりのアメリカが非同盟国のウクライナのために自軍による戦争

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