まるでタワマンの建設現場 淡路島の「観音さん」撤去工事本格化
森直由
兵庫県淡路市に建てられた世界平和大観音像(高さ約100メートル)を解体する作業が先月下旬から本格化している。全体が工事用の足場に覆われ、まるでタワーマンションの建設現場のような外観になった。頭部から徐々に崩し、6月ごろに像の解体が終わる見通し。更地にしてすべての工事が終わるのは、2023年2月ごろの予定という。
財務省近畿財務局などによると、バブル期直前の1982年に建てられ、地元住民から長年にわたり「観音さん」と呼ばれてきた。だが老朽化や台風の影響で像の一部が落下するなど、危険な状態になっていた。
そのため20年に国の所有になり、昨年6月から工事を開始。解体撤去工事の総工費は、計約8億8千万円にのぼり、すべて税金で賄われる。跡地は淡路市や県などに取得の意向がなければ、入札をして売却する方針という。(森直由)