立憲・枝野代表、辞任の意向 「ひとえに私の力不足、新しい代表を」

有料記事2021衆院選立憲

[PR]

 立憲民主党枝野幸男代表は2日、国会内で開いた党執行役員会で、衆院選で敗北した責任を取り、代表を辞任する意向を表明した。

 枝野氏は執行役員会の冒頭、「ひとえに私の力不足。政権の選択肢として次のステップを踏み出すことが役割で、新しい代表のもと、新しい体制を構えて、来年の参院選、次の政権選択選挙に向かっていかなければならないと決断をした」と語った。

 首相指名選挙が行われる特別国会の閉会日に枝野氏が辞任し、代表選はその後、党員やパートナーズなどが参加した形で行う考えも示した。

 立憲は10月31日投開票の衆院選で初めて、共産、国民民主、れいわ新選組、社民の5党などと217選挙区で候補者を一本化する「野党共闘」を行った。

 自民党甘利明幹事長や石原伸晃元幹事長を小選挙区で落選させるなど、各地で接戦に持ち込んだが、獲得議席が96に終わり、公示前の109議席から減らした。とくに比例票が約1100万票にとどまり、公示前の61議席から39議席へと減らしたことが響いた。

 辻元清美副代表や平野博文選挙対策委員長らが落選し、小沢一郎氏や中村喜四郎氏といったベテランも相次いで小選挙区で敗れた。枝野氏自身も小選挙区で自民前職に6千票差まで迫られ、日付が変わるまで当選確実が決まらなかった。

 このため、党内からも枝野氏の辞任を求める声が上がっていた。

 枝野氏は1993年の衆院選で日本新党公認で初当選。民主党政権で官房長官、経済産業相などを務めた。2017年の衆院選で、小池百合子東京都知事の立ち上げた「希望の党」と民進党の合流にあたり、リベラル派の議員が「排除」されそうになった際、「原発ゼロ」などを明確に掲げた旧立憲民主党を立ち上げ、野党第1党に躍り出た。

 その後、昨年9月には国民民主党の一部と合流して衆参150人規模の政党に拡大したが、政党支持率は5%前後で低迷していた。

「有為な仲間がたくさん戻ってくることができず・・・」

 立憲民主党の枝野幸男代表が2日に国会内で開かれた党執行役員会で語った辞任表明は以下の通り。

ここから続き

 この総選挙、みなさんには全…

この記事は有料記事です。残り1575文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    前田直人
    (朝日新聞デジタル事業担当補佐)
    2021年11月2日15時18分 投稿
    【視点】

    4年前の衆院選直前、「排除」された仲間を救うため、ゼロから立憲民主党を立ち上げた枝野代表には賛否両論がありますが、野党のありようをずっと眺めてきた立場からすれば、「お疲れ様でした」という気持ちがあります。かつて政権を担った旧民主党は民進をへ

    …続きを読む
2021衆院選

2021衆院選

ニュースや連載、候補者の政策への考え方など選挙情報を多角的にお伝えします。[もっと見る]