富裕層や法人、海外口座に10兆円保有 国税庁が調査

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中野浩至
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 国税庁が、日本の個人や法人が海外86カ国・地域の金融機関に持つ約206万件の口座情報を調べたところ、残高が約10兆円に上ることがわかった。同庁が2日公表した。国内の富裕層が多額の資産を海外で保有している実態の一端が明らかになった。

 日本を含む世界各国の国税当局は互いに、国際的な共通報告基準(CRS)に基づき、外国人や外国法人(上場企業などを除く)が国内の金融機関で開設した口座情報をその外国人らの居住国と共有。自国民の海外資産を把握することで、税務調査につなげている。

 同庁はこの制度を使い、2019事務年度(19年7月~20年6月)の1年間に海外口座205万9千件の情報を入手。残高総額は約10兆円に上った。20事務年度は、今年1月15日までの半年余りで219万2千件を入手しており、残高はさらに増える可能性がある。

 19事務年度に情報を得た口…

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